「green drinks KOBE『みんなで話そう「みんなの緑」って何?』」イベントレポート


11月15日(金)と12月2日(金)に開催した「green drinks KOBE」のレポートです。

【11月15日『みんなで話そう「みんなの緑」って何?~緑のあり方】

淡路景観学校から岩崎哲也さんを迎えて、ルーペを通してミクロの視点で植物や虫の世界を垣間見ることができました。

淡路景観学校から岩崎哲也さんを迎えて、前半は街路樹を取り巻くいろんな話。街路樹が果たしている効果や、問題点、使われている樹種や数値的なこと、法律上の規制などです。

後半は、先生の専門分野。実際にルーペを使って、クスノキの葉にあるダニ部屋(ダニ室ともいうらしい)の観察をさせていただきました。
葉っぱにダニが住み着くことができるサイズの小さな部屋があり、そこに実際にダニが住み着くということです。なぜそうゆう器官があるのか、まだ理由ははっきりとはわかっていないとのこと。

しかし、何らかの共生関係、あるいは逆にダニを呼び寄せておいて葉っぱを落として食べられるのを防ぐという説などがあるそう。
何れにしても、普段はそうゆう視点では見ることがない私たちにとって、違う角度で植物を観るきっかけになりました。

岩崎さんの話の中では、毛虫のことも話題に。毛虫というと、悪者扱いになることが少なくありません。ですが、ほとんどの毛虫が実は触っても「かぶれない毛虫」とのこと。中には触るとまるでビロードのような触感の毛虫もいるようです。どれに触るとかぶれるのか、あるいはこの虫はこうゆう役割を持っているということなど、一般の方はもちろん緑の仕事をしている者はしっかり覚えて、伝えていくことも大事だという話でした。

【12月2日(金)「みんなで話そう「みんなの緑」って何?~街路樹のこれから」】

神戸大学大学院農学研究科教授 黒田慶子先生を迎えて、里山の現状、樹木の生態、まちの緑との関わり合いという内容のお話と、後半は先生を囲んでドリンキングしながら楽しく談笑しました。

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黒田先生の話の中で、印象に残ったことは、「里山イコール農用林。里山の樹木イコール作物だった。」ということです。

ちなみに木材になるスギやヒノキの部分を「人工林」と呼び、農用林とは区別します。農用林は「雑木林」といった方がわかりやすいかもしれません。クヌギやコナラの落葉広葉樹やアカマツが主に生えており、それを燃料として使うために10年、20年のスパンで伐採するとのこと。

持っている山を何区画かに分けて時期をずらして順々に区画ごとに分けて伐採していくため、山を眺めると、「パッチワーク」のように見えたそうです。

今は、50年も60年(あるいはもっと)も切られることなく「放置」された状態なのでクヌギ、コナラが巨木化してしまい、いざ切ろうとしても簡単に切ることができない。よって、さらに手付かずの状態が続く。という悪循環に。悪いことに、そうゆう巨木には、ナラ枯れを起こす虫がつきやすく、兵庫県の山の各地でも、たくさんのコナラの巨木が枯れていく現象が起きているということです。

以前は、使用するスパンが短いために、手入れがしやすい状態が維持でき、しかも一度に全てを伐採するのではない持続可能な使用方法となっていた。つまり、人が「使う」ことで自然が保たれていた。と理解できます。長く使えるような気遣いを持ちながら「使っていく」。その気遣いがあるからこそ持続可能な資源となりうるのでしょう。

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私は街路樹も今の里山も、現代社会においては、手っ取り早さだけが優先されて気遣いがない管理になっていると感じています。今、一度立ち止まって考える時期であることは間違いないだろうと思わされました。

里山と人との付き合い方を少し前の時代あたりから振り返って、今の問題点を見つめていくといった、いろんな角度から緑を考えることができています。

これからも、green drinks KOBEでは、いろんな話、時には「あれ、今まで知ってたこととは全然違うやん!」と思える話に出会える場を作っていきます。今まで自分が知ってたことが覆された時に、引き出しが増えた!と喜んでもらえる会にしたいなあ!

「街路樹サミット in 大阪」もそういう場にしたいと思っています。
みんなで引き出しを増やして、そこからいろんなアイデアを出し合いませんか?
是非とも、1月7日には、立命館いばらきフーチャープラザにお運び頂き、いい出会いとさせていただければ嬉しいです。

なお、このgreen drinks KOBEの売り上げの一部は、1月7日開催の街路樹サミットin大阪への協賛金にさせていただいております。参加者の皆様ありがとうございます。

街路樹サミットin大阪に向けてのgreen drinks KOBEは今回で最後ですが、サミット後も「みんなの緑」についてのgreen drinks KOBEは続けていきたいなあと思っています。